吹奏楽・管打楽器のウェブメディアWind Band Pressの裏話

吹奏楽・管打楽器のウェブメディアWind Band Pressの編集長、梅本がたまに裏話なんかを書くブログ。

今の危機を乗り切ったあとの自分とクラシック音楽の付き合い方を考えてみよう

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こんにちは!

Wind Band Press編集長の梅本です。

今回のブログ、どこに上げるか迷いました。

元々はWBP Plus!のブログで書こうと思っていたのですが、考えているうちに色々と疑問も出てきて、ストアブログの範囲では収まらない気がしたのでWind Band Pressのブログに公開しようと思います(個人のnoteにも上げようかな)。

書きたかった内容としては、タイトルの通りなのですが、コロナコロナで毎日いろんな(玉石混交の)情報が入ってきて疲れてしまうし、どうしても後ろ向き・・・とは言わないまでも受け身になってしまっているんじゃないか、と思ったところがスタートです。

クラシック音楽を問わずいろんな業界のいろんな会社が「今こそ○○を使おう、買おう」みたいな形でプロモーションをしているようなのですが(僕も「こういう時期はこういう商品がオススメかな」ってやってる)、自分のプロモーションも含めて妙な違和感を感じると言うか・・・もちろん今をどう生きるかで必死なのを助けたいという気持ちもあるでしょうし、今をどう楽しむかを提供するのも大事だと思います。でもそこに焦点を合わせるよりも、「この危機を乗り越えたらこんなことをしよう」と前向きな気持ちになれるプロモーションってないのかな、あってもいいんじゃないのかな、とかそんなことを考えていました。

Wind Band Pressを運営しているONSAとして、提供できるサービスとしては「読み物(記事)を出す」ことと「CDや楽譜といった商品を売る」の2つしかありません。

読み物記事については、連載していただいている執筆陣の方々を含め、善意でやっていただいています。なのでこのように経済的に厳しい時期にWind Band Press用にテキストを書く余裕はないと思うので、こちらからはあまりお声掛けをしていません。僕自身もいろいろな業務でかなり忙しくなっていて編集長コラムみたいなものを書く時間が取れない(ので今これを書いています)。

ストアのほうではいくつか提案できることがあるので、ちょっとそれに絡めて書いていきますね。

いま吹奏楽だけでなく様々な音楽もスポーツも「人が集まる」ということが出来ない状況なので、いろんな方が「配信」をされていたりしますね。なんとなく話す形のツイキャスのようなものから演奏まで幅広いですが、現時点ではこれは今をどう楽しむかという視点のもので、じゃあ外出できるようになった、終息宣言が出た、として「配信」が今度はどんな役割を果たすのか、という点についてはまだまだデータを集めているような状況だと思います。

ひとつ確かなことは、「落ち着いたらまたみんなで集まりたい」という気持ちがあるということ。この気持を後押しして前向きに危機を乗り切っていく提案をしたいなと考えました。

まずひとつは(職種によりますが)こんなに「聴く」時間が取れる状況もそうそうないので、こと吹奏楽管弦楽室内楽、合唱など「人が集まらないと成り立たない音楽」については、いろんな曲の引き出しを増やしておくのが良いのではないかと思います。

作曲家の名前や出版社の名前に惑わされずにたくさん曲を聴いて、たくさんスコアを買って、「やりたい曲リスト」「見てみたいスコアリスト」なんかを作っておくと、結構自粛明けが楽しみになるんじゃないかと思います。

在宅で演奏できる環境があるなら、この機会にソロ(ピアノ伴奏付きなども含む)の楽譜をいっぱい買ってみて、実際に演奏してみて、掘り下げたくなるような作品を探すのも楽しいと思います。

やっぱり早く一緒にまた演奏したいと思いますし、特に休日の在宅というのもストレスがたまると思いますが、「ガマン」ではなくて「この状況でフルに時間を楽しめる方法」を探したほうが良いと思います。

ONSAが運営する各ストアでも吹奏楽の「フルスコアのみ」の販売や「ソロ譜」の販売をしていますので、よろしければのぞいてみてくださいね。

WBP Plus!Yahoo!ショッピング


WBP Plus!楽天市場


Golden Hearts Publications Online Store


ただし僕の引っ越しが控えていて4/20あたりから臨時休業になるのと、海外の出版社はほとんどがいま出荷出来ません。

海外からの出荷状況についてはストアブログにまとめているのでご確認ください。

海外からの輸入商品の納期遅延の可能性についてのご案内(2020/4/3追記) | WBP Plus!店長のセレクト商品今昔物語

 

そして「スコアを読みましょう」というアピールをしている出版社も増えてきたように思いますが、肝心のスコアの読み方、知ってます?僕は「スコアリーディング」ってよくわからないんですけど。

書籍も出ていますが、オーケストラと吹奏楽では読み方も違うかもしれないし、どの書籍が良いのかというのはよくわかりません。

ということでONSAで「無料で読めるスコアリーディング入門」の企画をスタートさせています。いつ頃公開できるかわからないのですが、「勉強用にスコア買ってね」といいながら勉強の仕方を全く紹介しないでいる、というのは、出版社としても小売店としても無責任極まりないなと思ったので、うちはやります。出来上がったら各ストアだけでなくWind Band Pressでも公開予定です。バッチバチに気合入ってますのでお楽しみに。

 

ところで我が家の娘は4/7から学校が再開したんですが、娘が「もうすぐまた給食になるからお母さんのお弁当が食べられない」って泣いてて、「この子は休校期間、外で遊べなくても自分なりに楽しみを見つけてたんだな」と驚きました。(4/15からまた休校再開らしいんですけどね)

小学生に出来ることだったら、僕ら大きな生涯学生にも出来るんじゃなかろうか!

今はお金が足りないかもしれないけど、そういう人はGolden Hearts PublicationsやMurphy Music Pressの商品なんかだと商品ページからスコア閲覧が出来たりフルサイズ音源が聴けます。WBP Plus!でもGolden Hearts Publicationsのストアでもどちらでもいいので作品をたくさんチェックして、「次にみんなで集まったら絶対にやりたい曲リスト」、作りましょう!

そしてそのやりたい曲を実際に自粛明けに演奏するためには周りの人も皆健康じゃないといけない、ということを肝に銘じておくことです。家にいるだけで人を救える、家にいるだけでスーパーヒーロー。特殊能力を持っていなくても、何の力もなくても、今回はそれが力を合わせることになります。

コロナウィルスのあれこれが終息して、自粛要請がなくなって、また一緒に活動できるようになったとき、おそらく僕たちの価値観は多少なりとも変わっていると思います。

例えば吹奏楽では「コンクールでの勝利が第一」だったものが、「一緒に演奏できるだけで素晴らしいことだ」という風に流れが大きく変わっていくかもしれません。これまでよりさらに室内楽やソロ楽曲が重視されるようになっているかもしれません。そのときに必要とされるレパートリーも変わってくるでしょう。

演奏会や楽団、奏者個人の広報宣伝の仕方も変わっていくでしょう。配信が上手くいってファンが増えた団体や個人はその後も配信を一つの広報チャネルとして使っていくかもしれません。その時、聴衆側として、いかに彼らにお金を落としていくか、という仕組みづくりのようなものも考えていかないといけません。

それが投げ銭や有料配信なのか、それともファンクラブ的な支援なのかは今の所わかりませんが、チケットを払って演奏会に行くだけでも、配信を見るだけでも、おそらく彼らの活動・運営費としては不足することでしょう。

これまで多くの方が定期演奏会に足を運んでいたであろう交響楽団が「支援」を求め始めています。これはどういうことかというと、今までのような「チケット買って演奏会に行きました」というだけではその団体を存続させるためには支援が不足していたということです。

これをどうするか。好きなアーティストを廃業に追い込まないために、そして自分も金銭的に無理をしないですむようにするには、どうしたらいいのか。

ぜひ受け身ではなく、能動的に考えてみて欲しいと思いますし、なんならサービス作ってローンチして欲しいくらいです。

今あるサービスだと、広告付きのYoutubeチャンネルであれば広告をスキップしないでクリックしてあげるとか、サブスクに音を流している団体があるなら再生しまくってあげるとか、そういうことも出来ますね。

会社である程度の提案が出来る立場であれば、自分の会社がオーケストラなどの団体や個人奏者への「スポンサー」になるための提案書を今のうちにまとめておくのも良いかもしれません。


ONSAのストアサービスに関しては、海外の商品も出荷が出来ないところもあるので難しい状況ですが、面白い商品を提供できるように今まで通り在宅で頑張ります。

ところで在宅ワークされる方は、通勤の時間がない分、仕事のオンオフが難しいですよね。切り替えに20分くらい必要だそうなので、定時になったら強制的に20分、パソコンをシャットダウンしてスマホも見ないようにして外を散歩してみると良いかもしれませんね。お風呂でもいいんですけど。

仕事やりすぎにならないように気をつけてくださいね。

ちょっとフワッフワしてますが今日はこんな感じで、ほいじゃまた。

あ、曲を聴けない時間帯ってのも生活の中では結構あるので、そんなときはWind Band Pressのインタビューやコラム記事読んでね!未来へのヒントがむちゃくちゃ詰まってますよ!

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