こんにちは!
Wind Band Pressの梅本です。
言いたいことをメルマガで言ってしまっていることが多いので、バックナンバーをしばらくやっていこうかと思います。
今日は2022/10/21のメルマガバックナンバーです。
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さて今日は
「無料」の効果
というお話。
スプリンクラー記事の影に隠れて、Twitterではbotで出している「過去記事」がちょっと反応ありました。
2021年1月の記事です。ほぼ2年前ですかね。
「無料に反応する人多いなあ」という複雑な感覚はあるんですが、なんでもかんでも無料にしたら誰も食べていけなくなります。
無料にすればそれでOK、というわけでもないのです。
これについてTwitterで考えながらまとめていたので今日はそれのさらにまとめを。
このアメリカ海兵隊バンドの記事から考えられることとしては、無料がいいとか悪いとか、無料にすべきとかすべきじゃないとかではなくて、「何を提供するかによっては何らかをフリー(無料)にするのが効果的な場合もある」っていう話なんですよね。
なんでも無料にすればいいって話ではないのです。
CDが売れないストリーミング時代のいま、録音された音楽の価値(価格)が下がってますよね。
でもライブでの(物販含めて)売上は伸びてるらしい。
ストリーミングで聴くのも体験の一つなんですが、「より貴重で希少性のある体験に、より多くのお金が流れる」という現象が起きていると見ることが出来ます。
そう考えると、クラシック音楽も、ライブ動員のために録音をYouTubeとかSoundCloudとか、シェアしやすいフリー媒体に流しちゃうのは、場合によっては有効なんです。
(毎回の演奏会をストリーミングだけでリリースしちゃうのも良いね)
録音より貴重で希少性の高い体験がライブだとして、なぜそれが貴重なのかと考えると、やっぱりその空間と時間の体験なわけですよね。
普段生活してたらまずその場に居合わせない人たちが奏者を媒介にして同じ時間と空間を体験することに胸が熱くなるわけです。
クラシック音楽の演奏動画はYouTubeにもたくさんありますが、クラシック音楽がアピール足りてないのはこの「客席の熱気を伝えられてないところ」じゃないかと思うんです。
むしろ秘匿されてる感じもある。
万雷の拍手、2階まで埋まった客席、例えばそういう映像を差し込んでみたらまた反応が違うかなと思います。
ツアーなんかの場合は、初日をドキュメンタリー的に撮影しておいて、翌日すぐに編集して、演奏もダイジェストで挟んでも良いけどどちらかというと公演のドキドキワクワク胸熱感が伝わる動画を上げると、残りのツアーのチケットも売れやすくなるかもしれないです。
プロなんかは個人はともかくオケもそんなにメンツ変わらないでしょうから、ライブ音源はサッサとストリーミングに流しちゃっても良いかもしれません。
それが次の演奏会への期待値の高まりを産む編集である必要はありますので、どのフォーマットで出すかはまた考えないといけませんが、演奏だけだと会場の熱気が伝わらないので拍手はノーカットのほうがいいですね。
あとは作ったコンテンツ(プラットフォームに載せたコンテンツ)の届け方だよねって話になります。
色々相性があるので一概に言えませんが、拡散性を考えるならやはり最終的にTwitterを使いたいなというところです。
FacebookでもInstagramでもYou Tubeでもストリーミングでもコンテンツの置き場はどこだったとしても、最後にTwitterでひと押し。
(※2022/12/19追記:Twitterから他のSNSにリンクが貼れなくなるかもしれません)
各プラットフォームごとに出す情報が違えば「スタンプラリー」みたいに楽しんでもらえるかもしれません。
そんな感じでコンテンツが拡がれば、ライブ動員だけじゃなく、クラシック音楽の裾野が拡がるということにもつながっていくかもな、などと考えたのでした。
目的なく「無料だ!」ではなく無料にした先にちゃんと稼げるようにしておけば、「無料」も決して悪いことではないなと思います。
何を無料にするか(何を許可するか)については「誰に何を解放すればどんな効果があるか」と考えるのが良いでしょう。
例えばクラシックコンサートの堅苦しいイメージを変えたい、ということであれば、コンサートの中でトーク部分などで「写真撮影タイム」「動画撮影タイム」を設けてみるとかですね。
終演後のサイン会なども「CD買った人限定」とかが多いですが、「フリー」にすれば盛り上がります。(退館時刻があるので事前に色々考えなければいけませんが)
これらの写真や動画が拡散されれば「クラシックのライブも楽しそうだな」「このオケの演奏会楽しそうだな」と思ってくれる人が増えるかもしれません。
今週のメルマガはこんなところで。
ではまた次回!
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以上、メルマガバックナンバーでした。
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